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模擬評価演習

case4ルーチンワーカーの目標

あなたはどう評価しますか?
5段階(S,A,B,C,D)でお考え下さい。B:及第点

設定目標 実績(結果) 評価
顧客情報を毎週500件データ入力する。

但し、営業の受注状況により入力依頼件数が上記件数に満たないときは、営業の受注件数までとする
今期中、目標処理件数を各週とも上回っていた。

700件処理した週も10週あった。
*創意工夫の余地のない手順どおり作業することを求められるルーチンワーカーの目標としてお考え下さい。


anser

B”。 …これは難しいです。


700件処理した週が10回もあったのだから”A”をあげてもいいのではないかとのお考えもあろうと思います。しかし、手順どおり作業するというルーチンワーカーの性格上、決してパフォーマンスレベルが上がったわけではなく、投入労働時間を増やすことによってアウトプットが増えたにすぎません。投入時間、つまり残業して処理を行なった分については残業代で支払っているので目標管理でプラスの評価を加えるべきかどうかは難しいところです。

各社の成果主義の色合いによって判断すべきことと思います。営業がいくら売ったかというアウトプットで処遇する結果重視の色合いが強い企業ならば当ケースでも”A”をつけてもいいかもしれません。しかし、パフォーマンスを上げるための目標管理制度という意味合いが強い企業では、当ケースで”A”をつけると齟齬が生じかねません。

営業の売上数字を目標管理から外す(演習①)のと同様、ルーチンワーカーに目標管理を導入すること自体、難しい問題だと私は思います。

尚、別の論点になりますが、逆に週450件しか入力できなかったとき、どのように考えるかも大切です。当ケースでは、目標設定段階で一工夫して、営業の受注量の減少により入力件数が少ないときは500件処理できなくても当人の責任ではないことをきちんと定めています。本人がコントロールできないことを目標としないで済むような工夫も是非お取り込み下さい

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